スーツケースのメンテナンスと保管方法
スーツケースを購入したら、できるだけ長く使えるように、ある程度の手入れを行い、
保管方法にも気を配る必要があります。
汚れを落とす
海外から戻ってきたら、中身の荷物を出してスーツケースを押入れや物置などに収納されると思います。
物置などですと特に汚れを落とさない状態でしまってしまいがちですが、しっかりきれいにしてから収納しましょう。
外側の汚れであれば、濡れた雑巾で磨くだけで大丈夫です。
他のスーツケースのぶつかって塗料などが付いてしまった箇所は乾いた布でこすり、
落ちない場合はあきらめたほうが良いかもしれません。
目の細かいサンドペーパーなどで落としても良いかもしれませんが、できるだけボディは削りたくないものです。
間違ってもシンナーやベンジンなどの溶剤を使って汚れを落としてはいけません。
スーツケースによく使われているポリカーボネート樹脂は、非常に溶剤に弱いため、絶対に使用してはいけません。
ボディに貼られたシールのはがし方
スーツケースの鍵の部分やボディに、航空会社が封印や印としてシールを貼ることがほとんどです。
スーツケースにシールが貼られると、シールの粘着性や紙の強度にもよりますが、
きれいにはがせないケースがあります。
このようなときに無理にむしるようにしてはがすと、かえって剥がし難くなってしまいます。
簡単にはがれない場合は、シールをドライヤーで十分に暖め、糊をやわらかくしてから、
ゆっくりとシールが千切れないようにはがします。
ドライヤーで暖めると、かなりはがしやすくなるはずです。特に寒い季節に有効です。
ただ、ドライヤーをあまりにも当てていると、場合によってはスーツケースのボディの樹脂が変形してしまう恐れがありますので、注意が必要です。
キャスターの汚れを落としてグリースをさす
使用後のキャスターは路面の汚れを拾って非常に汚れています。
十分に汚れをふき取ってから、収納しましょう。
水洗いなどをした場合は、車軸の中までしっかり乾燥させないと、さびの原因となります。
ガムや糸くずなどを車軸に巻き込んでしまっていた場合は、必ず取り除いておきましょう。
巻き込んでいるけど、車輪は何とか回るし使えると思っていると、故障の原因になります。
また、グリスパックキャスターのように自動でグリースが充填されるキャスターなら問題ありませんが、
磨耗に弱い安物スーツケースの安物キャスターにはグリースをさしておいたほうが良い場合もあります。
呉工業のシリコングリースメイトなどがお勧めです。樹脂にも使えるスプレーグリスです。
潤滑剤としては、同じ呉工業のCRC 5-56も有名ですが、スーツケースのキャスターは樹脂ですので、使用には向いていません。
ただ、グリースも一長一短で、ベッタり塗ると、ゴミやチリや石の微細片などを拾って、
かえって摩耗を進めることもあります。
買ってからしばらくは余計なものは塗らずに使用して、
キャスター痛みが目立ってきたら散布するのもありです。
中の汚れもしっかり落とす
汚れた物を入れなければ、中が大きく汚れることはありませんが、
万が一何かをこぼしてしまうなどして汚れた場合は、しっかり汚れを落としておくことが重要です。
スーツケースの内装ははずれないようになっているモデルがほとんどですので洗うことは困難ですが、
近年のモデルはほとんどメンテナンス用のファスナーが内装についているので、
ここを開いて水を張った皿などに浸して洗うこともできます。
難しい場合は、ウェットティッシュで丁寧に何度もふき取るなどしてできるだけ汚れを落としましょう。
湿ったまま仕舞ってしまうと、カビが生えてしまうことになります。
保管場所は直射日光が当たらず、風通しの良い場所
保管する場所は、カビを防止するために、なるべくなら風通しの良い場所がベストです。
難しい場合は、湿った場所をできるだけ避け、中にシリカゲルなどの乾燥剤を入れておきましょう。
また、直射日光に当たらないところに保管することも重要です。
樹脂は紫外線に弱いため、直射日光に長時間さらしていると、寿命を大幅に減らしてしまう恐れがあります。
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