ソフトケースやハードのキャリーバッグのファスナーについて

ファスナーで開閉するタイプのキャリーバッグの特徴について解説いたします。

フレームタイプと迷われている方も多いとは思いますが、それぞれメリットデメリットがあるので慎重に選びましょう。

スーツケースを選ぶなら、やっぱり軽量のファスナーモデルですよね。女性ならこれで決まり!

確かに軽量性は非常に魅力的ですが、一方で相対的に防犯性で劣るという点は見逃せません。両者の特徴を学んだ上で選択しましょう。

このページのポイント

安物でなければファスナーがフレームよりも強度で劣ることはない
ファスナータイプは安価な傾向にあり軽量性にも優れる
使い勝手や防犯性はフレームタイプに劣る
見ただけでは善し悪しがわからないので一流メーカー品を選ぶのが良い
ノーブランド品でもジッパーのツマミにYKKと入っていれば少し安心

ファスナーモデルの特徴

スーツケースには、大きく分けて、フレームハード、ファスナーハード、ソフトケースの3種類があることは既にご説明いたしましたが、ファスナーハードケースは今では最も普及しているタイプのキャリーバッグです。

フレームハードが一番かっちりしたタイプで、防犯性などを考えると海外旅行には一番向いていますが、安価な商品を求めるとなるとどうしてもファスナーハードに軍配が上がります。

ファスナーの特徴はとにかく価格が安いことで、1万円以下のモデルなど激安でスーツケースを手に入れようとするとファスナーハードしか選択肢がありません。

一部ブランド品などはファスナーハードでもフレームタイプと変わらないくらいの値段が付けられているモデルもありますが、一般的にはファスナータイプのほうが安価な傾向になります。

ファスナーハード=安いということで、フレームタイプに劣るというイメージがありますが、これは完全な誤りです。

一般的に考えられているよりもファスナーの強度は高く、同じメーカー品で同じ価格帯のモデルの破損率は、フレームでもファスナーでも殆ど変わりません。

タイプ間の差異よりも、メーカーや、モデルのグレードの差異のほうが遥かに大きいのです。

例えば1万円前後のノーブランドの激安フレームハードよりも、2,3万円するような一流メーカーのファスナーハードのほうが強度が高いというようなことは珍しいことではありません。

フレームハードもそうですが、現在のハードケースで一番壊れやすいのは圧倒的にボディシェルです。

今では殆どポリカーボネート100%で作られている樹脂製のボディの割れが一番多い破損です。

フレームが歪むようなことがあまりないのと同様に、ファスナが破けたりすることも稀です。ボディ割れのほうが遥かに確率が高いのです。

したがってファスナーの性能が悪いなどということはありませんので、安心してファスナーのスーツケースをお選びましょう。

ただし、激安品はこの限りではないので注意です。ファスナーにしっかりした強度が保証されているのは、ある程度の値段以上の一流メーカー品のみです。

激安ノーブランド品は全くこの限りではありません。

メリット

メリットとしては先ほど説明した安価であることが最大のものです。とにかく安く買おうと思ったらファスナーしか選択肢がありません。

また軽量であるということも大きなメリットになります。金属のフレームはかなり重さとしてかさみますので、この部分が軽量なファスナーで置き換えられているメリットは大きなものです。

フレームタイプでもかなり超軽量なモデルも出てきていますが、ボディの肉厚を削ったりとかなり本末転倒な設計になっているのでおすすめできません。

超軽量性を求めるならファスナータイプがおすすめです。

安くて軽くていい事ずくめなようですが、当然デメリットもあります。使い勝手の悪さは大きなデメリットと言えます。

開くためにはスーツケースを1周するラウンドファスナーを全部開く必要があるので面倒です。ガチャっと一発で開くフレームタイプと比べる開け閉めがやや面倒です。

ちょっと開けて仕舞えれば便利なのですが、いちいち1周開けないと開かないので意外と煩わしいのです。

小物をサッとしまえる小ポケットが付いたフロントオープンやトップオープンタイプなども最近は人気があります。

デメリット

デメリットとしては防犯性があります。ファスナー部分は化学繊維の布でできているためナイフなどでかんたんに切り裂いてしまうことが出来ます。

当然フレームタイプでもバールなどで簡単にこじ開けてしまうことは出来ますので、完全な防犯性を求めることは難しいのですが、ファスナーはより簡単に開いてしまうことが出来ます。

単純に開こうと思ったらボールペンのような尖ったものを突き刺すだけで簡単に開けてしまうことも出来ます。

こういった攻撃に強いセキュリティファスナーなども最近は開発されているようです。

尖ったもの、例えばボールペンなどでも開閉が簡単にできて、完全犯罪を可能にしてしまうのです。

完全犯罪を防ぐには、南京錠ではなく、本体につまみを固定するタイプの鍵である必要があります。

それでも、バレないようにファスナーを元に戻すことを考えなければ、中身を盗み出すことは出来てしまいますが。

強度の高いジッパーの選び方

それではどのようなファスナーを選べば良いのでしょうか。同じファスナータイプであってもより丈夫なものを選びたいところです。

しかし、こればかりは使ってみないと分かりません。スーツケースのボディが見ただけでは全く強度の違いがわからないように、ファスナーも使ってみないことには全く判断できません。

したがって購入前に判断できることといえば、どのレベルのメーカー製であるかということと、どの程度の値段帯の製品であるかということだけです。

スーツケース全体の強度にも言えることですが、やはり一流メーカー品は耐久性のテストを行って設計されているため、強度は高い傾向にあります。

メーカーのロゴを付けて売り出している以上、いい加減な製品は出せないのです。

一方、ノーブランド品は玉石混交のため、意外と安物でもしっかりしたものがある一方、とんでもない粗悪品も混じっています。

ファスナーが壊れてしまうともはやスーツケースとして機能しなくなってしまうので、ここだけは良いものを選びたいところです。

また、ノーブランド品でもYKKファスナーなど一流のジッパーメーカーのものを採用していることがあります。

ジッパーのツマミにYKKなどと入っていれば、YKKファスナーを使っていますので安心です。

中国のファスナーメーカーでもでも意外と強度がしっかりしているものもあり、一流メーカーでもこうした中国製を採用しているところもあります。

ただ、スーツケース自体がノーブランド品であれば強度は担保されていませんので、ジッパーにYKKと入っているほうがより安心でしょう。

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