HAKOBIYA(ハコビヤ)なるアプリで海外旅行で稼げるけど危険もある?
最近HAKOBIYAなるアプリが話題になっているそうですが、ご存知ですか?
「旅を仕事にしよう」をキャッチフレーズに展開しているサービスで、要するに並行輸入代行業みたいな感じなのですが、これって少し考えれば大きな危険があることが予想できます。
そもそも”運び屋”なんていうネーミングが既にヤバさを醸し出しているような気がするのですが・・・
海外旅行ついでにお小遣いを稼いで、旅費を浮かそうなんて考えている人がいるかも知れませんが、もしかしたら思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれませんよ。
HAKOBIYAとは
そもそもHAKOBIYAがどのようなアプリかというと、越境型物流シェアリングサービスということらしく、今話題のシェアリングエコノミーですね。
シェアするのは、海外旅行に往復する際のスーツケースの空きスペースです。
例えば日本国内の居住者が、ベトナムの製品を欲しいと思っても、輸入業者によって輸入されて日本のお店に並ぶと、現地価格の何倍もの値段になってしまいます。
そこで旅好きの人ですと、現地でものを買ったりするわけですが、安く買えたとしても往復の旅費や手間を考えるとやはり割に合いません。
そこでハコビヤのサービスが仲介に入り、現地のものを買いたい人と、現地に旅行に行くものの手荷物スペースに空きがある人をつなぐわけです。
依頼者がこれこれ欲しいとハコビヤのアプリに依頼をアップすると、それを買える国に行く人が依頼を見つけて承諾します。
あとはチャットでやり取りを行って、旅行者が現地で購入して、帰国後に日本国内の待ち合わせ場所などで受け渡しを行います。
ちなみに決済は間にハコビヤが入ることで安全性が担保されているようです。メルカリと同じ方式ですね。
海外旅行に行く際は、多くのケースで旅行かばんの容量にはある程度の余裕がありますので、旅行ついでに無駄なスペースを活用してお小遣い稼ぎができるのです。
オーバーウェイトで売上が吹き飛ぶ?
旅行ついでにお小遣い稼ぎをすれば、旅費も節約できて素晴らしいサービスのように感じますが、デメリットがあることは忘れてはいけません。
まず基本的なところからいくと、スーツケースにスペースがあるからと、色々依頼を受けてパンパンになってしまうと、オーバーウェイトで航空会社から追加料金を取られる恐れがあるという点です。
このオーバーウェイトは非常に追加料金が高いことが知られていまして、少しの規定オーバーで驚くほどの追加料金がかかり、ハコビヤの売上なんて吹き飛びます。
一般的に一番人気の70リットル前後のスーツケースですと、パンパンに荷物を詰めて20キロくらいにはなってしまいます。
多くの航空会社の重量規定は20キロ強くらいですので、下手をするとオーバーウェイトになってしまう恐れがあります。
本物の運び屋にされる大きな危険があります
私が最も危険視しているのが、シャレのハコビヤではなく、本物の運び屋に仕立て上げられる恐れがあるという点です。
近年、誰かからモノを預かって国境を超えたらそれが薬だったり、空港などで知らない間にスーツケースに薬を仕込まれていて、海外の空港で摘発されたというような事件が多発しています。
国によっては薬の運搬は問答無用で死刑になる場合もありますので、非常にデリケートなことなのです。
中国で日本の市議会議員が逮捕されたこともあり、相当注意を払わないといけないことなのです。
フィリピンの弾丸詐欺など勝手に仕込まれることもあり、そもそもスーツケースには常に気を配っておかなくてはいけないのです。海外では気を抜く瞬間があってはなりません。
人から何らかの荷物を預かって国境を超える時点で、相当な危険を犯していることを認識しましょう。
ハコビヤのサービスは、一般のお店で買ったものを運ぶから安全と言うかもしれませんが、依頼者とお店がグルだったら分かりませんよ。商品の内部に薬を仕込んでいるかもしれません。
大きな有名ショップで買うのでしたら安全かもしれませんが、小さなお店の限定グッヅなどのやり取りをすることも奨励されているようなので心配です。
チャットを使って現地の細かい情報をやり取りして、色々なものを買ってきてもらうことができるそうですが、請け負う側は有名な店の有名な商品以外は手を出さないほうが懸命です。
そもそも並行輸入ビジネスのほうが安全で稼げる
キャリーバッグの空きスペースを有効活用するというアイデア自体は、面白いと思います。
しかし、それならば、運び屋なんてやらないで、並行輸入ビジネスを行ったほうが、より確実で安全で儲かるのではないでしょうか。
並行輸入とは、日本国内価格と海外価格で差がある商品を、海外で買い付けて国内でメルカリやヤフオクやアマゾンマーケットプレイスで売って、差額を稼ぐビジネスです。
これはある程度のまとまった需要が見込める有名商品を買い付けてくるので、変なものを運ぶ恐れがないのが安心です。
私の知り合いにも、海外旅行に行く度に現地でものを買ってきて、国内で売りさばいて利益を上げている人がいます。
とにかく得体の知れないものをスーツケースに入れて、国境をまたぐというのは危険極まりない行為ですので注意しましょう。